楽器の演奏は、手指を細かく動かしたり、異なる動作を同時におこなったりすることによって、運動に関わる脳の部位（運動野）が活性化し、ワーキングメモリや注意力、将来の計画力などに関与する脳の皮質が厚くなることが知られており、子どもたちの精神面・行動面の成熟に貢献することがわかっています。そのため、とある研究論文では、7歳までに音楽訓練をはじめるのがよいと書かれています。
なかでもピアノは、東大生が子ども時代に習ったおけいこごととして上がることから、脳の発達をうながすために習わせたいという親御さんも多いようです。
しかし、実際に目で音符を追いながら、指を器用に動かして、楽譜通りのメロディーかどうかを耳で聴き、確認しながら、リズム正しく演奏することは「音感能力があって、楽譜が読めない」と難しいのです。
そのため、せっかくおけいこをはじめても「楽譜が読めない」という理由から中断する人も少なくありません。
小学生になってから「絶対音感」を身につけることは難しいですが、7歳までなら、木下式のカリキュラムによって「正しい音程で歌う」「自分で楽譜を読む」「楽譜を声に出して読んで、指を動かしてピアノを弾けるようにする」ことが可能です。